こんにちは、思いつきで音楽ネタメインのメールマガジンを発行しようと思いました。音楽が好きそうな知人の何名かに配信してる個人的な音楽紹介記事です。
基本的に紹介はCDのライナーノーツやWEBの記事を引用しつつ、面白そうなエピソードとWebのフリー試聴サービスのリンクを提供します。(Realプレイヤーか、Mediaプレイヤーがあれば聴くことができます)


第一回目は『ザ・パイレーツ』です。

”パブロックのパイレーツ”・・・みたいな言い方を良くされるんですが、日本でパイレーツといえば”だっちゅーの”な漫才(?)師であり、パブといえばホステスさんがいるようなこじんまりしたスナックが連想される状況故に、この言葉だけだとかなり???なイメージが出来上がってしまうと思うんですが、ちがうんです。パブはイギリスのパブ(大衆酒場)をイメージしてください。パイレーツはパブロックのパイオニアで、後のパンクムーブメントの源流となるパワフルなロックンロールバンドっす。


パイレーツとの出会いはギターマガジンの記事。当時ミッシェルガンエレファントがブレイクしてて、そのミッシェルのメンバーが言うには

アベ(g)   「パイレーツ、このバンドを聴いてオレのすべてが決まった」

チバ(vo)  「これ聴いてダメならあっち行ってくれ」

ウエノ(b) 「ロックなんですよ、これが。わかりますか?」

クハラ(ds)「耳から脳ミソにかけてはりつく感じのギターがいーんです!」

・・・とまぁ、大絶賛。

ミッシェルのパワフルなマシンガンプレイに心動かされていた自分は記事を一生懸命読み、ちょっとバカバカしさに笑いつつもCDを買おうと決意したのでした。
名盤と言われる「アウト・オブ・ゼア・スカルズ」を買ったんだけど、これがすげぇのなんの。オリジナル12曲に加えて日本版にはボーナストラックがつくんだけど、そのボーナストラックが39曲もついてくる(笑) もうベスト版状態になってるよね。そのボリュームもさることながら、ギターのパワーに圧倒。すごいんですよ。でもバイキング風のリフにはちょっと笑うかもだけど(イングウェイとかがやるようなズンドコズンドコなリフ(笑))

パイレーツは実は50’sのバンド。ボーカルのヒースが、ギターの弦が目にささって眼帯をしたままステージに上がった時に、まるで海賊のようだと客に受けてから調子こいて「ジョニー・キッド」と改名。バンドも「パイレーツ(海賊)」にして(←この辺ノリがいいというか(笑)) いまやロッククラシックとなった「シェイキン・オール・オーバー」を当時のチャート1位に送り込んだ。
このバンドの強烈なのは、ボーカルの派手なキャラクターもさることながら、Gのミック=グリーンのマシンガンカッティング。かなり激しい手数でグイグイ盛り上げて行きます。(高速リフにメロを混ぜてるんだけど、たぶんカントリーのクロスピッキングをロックに応用したものだと思う) このミックに影響されて、Dr.FeelGoodのウィルコ=ジョンソン等がギターを手にすることになる。
しかしVoのジョニーが26歳の若さで自動車事故で亡くなったことでこのバンドは終焉を迎える。その後残されたメンバーで何度か再結成とかあったみたいだけど、なんと2000年には来日してるッスよ(笑)。
この記事を書くにあたりパイレーツを改めて聴きなおしたんだけど、チープで明るい海賊達はとても楽しくてかっこいいね。WebでTabを探してみたけどみつかんないなぁ。やっぱいまだ再評価されてないんだろうなぁ。


<試聴>
http://www.jvcmusic.co.jp/rock/artist/pirates/index.html

10曲目のイントロが聴けます。かっちょいいイントロだよ!!

<お薦めナンバー>
04 - That's The Way You Are
   ちょっと孤独で悲しげなナンバー。なんか気にいった。
05 - You Don't Own Me
   イントロがディープパープルっぽい(笑)
   中身はオジーっぽい(笑)
09 - Shakin' All Over
   一番のヒット曲。ザ・フーがカバーしたのが有名かも
22 - Going Back Home
   軽快なブギー。楽しいよ
25 - Hard Ride
   イントロがかっこいいっす


<CD紹介>
the pirates
OUT OF THEIR SKULLS originalalbum, plus39 bonustracks(MSIF 3580/1)
(もう廃盤になってるのかなぁ?企画コンピだったから)

<雑誌記事>
ギターマガジン1998/10 パブロック特集
(バックナンバー押し入れから探すの苦労したよ・・・)

パブロックとパイレーツの紹介はこちら。
<パブロックとそのアーティスト>
http://www.listen.co.jp/sub1.xtp?parent=137

70年代中盤のイギリスで、どうにもならない経済状況や階級システムへのアンチテーゼとして爆発したのが、ブリティッシュ・パンクだが、その橋渡し的位置づけにあったのがパブ・ロックである。そして、パブ・ロックは巨大になりすぎたロックビジネスやスターシステムにストレートに反発するものでもあった。
これといった定義はないが、下層中産階級の憩いの場であった「パブ(居酒屋)で演奏されるようなロック」といったニュアンスがあり、音楽性自体はロックンロールからカントリー、リズム&ブルースにいたるまで広く内包している。
レコード契約や大掛かりなツアーをせずに、地元に根ざした活動を行ったミュージシャンが多いのも特徴で、代表格といわれたのはニック・ロウが在籍していたブリンズレー・シュウォーツ、ドクター・フィールグッド、イアン・デューリー、グラハム・パーカーなどである。また、フリップ・シティからソロになったエルヴィス・コステロのように目覚ましいキャリアを積んだアーティストも輩出している。

<パイレーツ>
http://www.listen.co.jp/artdetail.xtp?artistid=250627&artpg=rc

近年ではポール・マッカートニーのロックンロール・アルバム『ラン・デヴィル・ラン』にミック・グリーンが全面参加するなどして、いまなお健在をアピールするパイレーツだが、デビューは59年というから、実はビートルズやディラン以上に長い芸歴ということになる。
ヴォーカリストのジョニー・キッドを中心に結成。シンプルにしてパワフルなロックンロールで人気爆発――とまではいかなかったが、後のロック・レヴォリューションの下地となるシーンを作り続けていたことは確かで、もしかしたらロック史的にはかなり重要な存在といっていいかもしれない(たとえばザ・フーが『ライヴ・アット・リーズ』でカヴァーしている「シェイキン・オール・オーヴァー」は彼らのオリジナル)。
パンク・ロック・ムーヴメント時も、当時ドクター・フィールグッドのウィルコ・ジョンソンが絶賛したことから、パブ・ロック〜パンク・シーンでも活躍。2000年を越えたら越えたで、日本のミッシェル・ガン・エレファントがミック・グリーンとの共演盤を作るなど、ここまで世代を越えて愛されているバンドもそうはいないと思う。(小池清彦)